雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

その夜

モモが飛び上がって歩けなくなったその夜、私は奴を抱きかかえて散歩の残りの道程を急ぎ帰宅したものの、かかりつけの動物病院の診療時間は過ぎており、おまけにそもそもが休診日の月曜日でした。

何があったのかまったくわかりませんでしたが、モモはとにかく尋常ならざる苦しみを味わっているようで、脂汗のようによだれを垂らして浅い呼吸をしています。
当時自宅にはネットワークがなく、私がまずしたことは、近所に住んでいることが明らかでかつ番号を知っている学生に手当り次第に電話をかけ、「あんたんとこのコンピュータ貸して」と押し掛けることでした。

キーボードを打つ指はほとんど震えていたのではないかと思います。検索の結果、隣の市に、夜9時までやっている病院があることが判明します。散歩から帰宅した時点で既に9時でしたが、祈るような気持ちで電話してみると、「心配でしょうから今から来ていいですよ」とありがたいお言葉。

村に越して来て2年近く経つにもかかわらず、出不精であるがゆえに地理にまったく不明で、その病院がどこにあるのかもわからなまま「今から行きます」と地図をプリントアウト。一度帰宅してモモを車に乗せ、凍った道路を慎重に急いで病院へ直行。

着いたのは10時近い時間でしたが、かかりつけが他にあるということで、その夜は即効性と遅効性のふたつの痛み止めをとりあえず打ってもらい、多少肩すかしを食らった気分で村に戻りました。

モモはずっと苦しそうなままでしたが、いつも寝ている私のベッドの上に寝かせてやると、その夜はなんとかおとなしく就寝。翌朝はゆすっても起きないほど疲れきって熟睡していましたが、脂汗状態もおさまっていたので、まさか骨折しているとは考えてもいなかった、わけではないけれども、やはり予想の範囲内の最悪をいっていたのは事実です。

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