薬剤
少し話を戻して、モモが最後に受けた治療について書いてみます。
治療を選択する際に忘れられがちなのは、伝染病でもないかぎり、治療しないという選択肢もあるのだということです。
今回私は、頭では効果はないだろうとわかっていても、まったく何もしないということを選ぶ勇気がありませんでした。
治験扱いとなる免疫療法については、時期が間に合わず受けられませんでした。
薬剤投与と食餌療法が残った選択肢となりましたが、輸入代行手数料が薬本体より高いこのとんでもない薬剤には、眠くなるという副作用がありました。
朝になってもモモが起きないので、ベッドで寝かせたまま出勤。丸一日オシッコを我慢するのが難しい歳になっていたので、昼休みに一時帰宅してモモを起こし、おしっこ散歩をして食事と薬を与え、再び出勤。夕方帰っても私の帰宅に気づかず眠っているモモをソファにそのままにして、人間とあんずの食事。夜中にモモが目を覚ますと、楽しい散歩。たいていこの時間がモモが一番元気なときで、夜の散歩は2回くらい行きます。食事とおやつと薬を与え、なだめすかしてベッドまで運び、寝る。
大変だったのは確かですが、正直、なんか幸せでした。
次の写真はある休日、薬を飲んだ後に散歩に行きたくなり、出先で眠くなってしまったモモの図です。