もなかの来し方
さてにんげんが長期不在になると、猫はなぜか体調を崩すものです。
長期といってもほんの足掛け6日間だったんですが、それ以前から食欲が落ち気味だったわたしの猫のもなかが、不在中に完全に食べなくなりました。
3月末のワクチン摂取で体調がおかしくなったひとです。
もなかは2011年初頭、生後10か月ほどのときに、きょうだいふたりで知人の家に捨てられました。そのお宅では毎年猫を捨てられていたそうで、その年はわたしに相談が来て、保護に踏み切ったのです。
こちらは保護した直後、おねえちゃんと。
手前がもなかです。
震災直後、1歳になった頃。顔をあげているほうがもなか、下で寝ているのがおねえちゃんです。
おねえちゃんのほうが吊り目の、猫らしい顔をした美人さんでした。
もなかとおねえさんは知人宅の物置の天井に勝手に居候していたのですが、呼べば降りてくるし降りてくれば抱っこできるし、という「野良じゃないね」「捨てられたね」とう猫たちでした。
先日ちょうど10歳になりましたが、まだ甘えっ子です。
だっこして高いところにあるベッドに入れろ。
— 村の猫部【保護猫里親募集@岩手】🐾a CatHouse bythefootofthemountain (@catmansionmura) 2020年4月17日
と要求する、もなかお嬢さん。
ごめん、あんた御用達のそのベッド、いまつぶあんが使ってて入れないんです。 pic.twitter.com/nKCWWy7fSA
もなかは一度、当時わたしがお手伝いしていた、某愛護団体の譲渡会に参加させてもらいました。そこで県南の、先住猫さんがいる若いご夫婦にもらわれていったのですが、譲渡のほんの翌日に勝手によそに再譲渡されるという、9年前の当時ですら契約書に書いてあって口頭でも確認した約束を反故にされたのです。
もなかのことが心配で胸騒ぎを感じたわたしがそのご夫婦に電話して、発覚しました。
すぐに再譲渡先の連絡先を聞いて、そちらに事情を話してもなかを帰してもらいました。完全室内飼いなどの保障がなかったし、最初の譲渡先がそんな感じだったので、わたしとしてはとにかくいったんうちに帰してくれ、という気分だったからです。
結果的にその若夫婦は逆ギレし、再譲渡先にも不審な目で見られ勝手に責められ、さらには譲渡会のその場所で猫を譲渡するというシステムにわたしがもはや耐えられなくなり、わたしは活動を個人ベースにシフトすることになります。
もなかはそんなことがあって情が移ってしまい、うちの猫となりました。