カモ1
私はモモっぽい動物を探し始めて以来、車で走行中には常に道ばたの動物に注意を払っています。
そのおかげであんずをゲットしたわけですが、今回はカモに遭遇してしまいました。
カルガモです。道の真ん中にうずくまっていました。放置しておけばそのうちそこらへんの車に轢かれて死ぬことがほぼ確実に予測されたので、カモをかばう形で車を止め、よその車を迂回させて、例によって近所の学生に電話をかけ、段ボール箱とバスタオルを持ってきてもらいました。
かかりつけの動物病院では鳥は診られないと言われ、鳥や野生動物も手掛けている別の病院を紹介されました。夜だったのでそこは既に閉まっており、留守電を入れても連絡がありません。よってカモはうちの玄関で一晩過ごすことになりました。
隔離してはおいたのですが、猫どもは水鳥の生臭い匂いを嗅ぎ付けたか、不信顔です。あんずは耳を澄ませており、プラムに至っては総毛立って居間を全力疾走しまくりました。
私にしても鳥は初めてで、いくら田舎だからってまさか当然のような顔で「名前はなんてつけるんですか」とは訊かれないだろうなあ、といらぬ心配をしてみました。仙台であんずを拾ったときには、救急病院でもかかりつけでも「飼いますか」と訊かれたのに、村でプラムを拾ったときには、周囲の誰もが私が飼うことをハナっから疑わなかったのです。