里親さんになっていただくために:0
七草せり&ごぎょう、すっかり元気になりました。
「猫を飼いたいと思ってるのですが、 里親になるには資格とかどのようにすれば良いのか教えて欲しいです。」
というご質問をいただきました。
ツイッタ経由でしたがあちらだとまとめにくいので、こちらでいろいろ書かせていただきます。
※ 個人の意見ですので、「世の中にはいろいろな考え方の人がいる」「保護活動界隈も事情は同じ」と広い目でお読みください。
まず、猫と暮らすのにその猫の出自がどこであるか、ということはあまり問題ではないと思います。
とはいえペットショップの裏にある繁殖事情や遺棄の実態が一般にも知られつつある現在、「買う」のではなく「里親になる」ことを考えてくださってることに、保護活動の一端に関わる者としてありがたいと思いました。
資格、といったものはありませんが、ここ最近の保護活動者の一般的な譲渡の条件は、
1)完全室内飼い
2)ワクチン接種、避妊手術
3)譲渡前のご自宅訪問とトライアル期間の設定
が、最低限の必須項目であるようです。わたしの姿勢も同じです。
1)について。
完全室内飼いを「かわいそう」だと思うのは、猫の生態を人間や犬視点から見た思い込みであり、また外に出した場合の事故などの危険性を認識していない考え方です。
長くなるので詳細はまたの機会に譲りますが、納得いかない方にはこちらの本をお勧めしておきます。
見やすくてかわいいイラスト、見開き2ページで1テーマ、どこからでも読める構成、わかりやすい文章で、簡単に読めて現代の猫との暮らし方がよくわかります。
2)について。
避妊手術やときにはワクチン=注射について、まだ「かわいそう」だと思う方がいらっしゃるようです。
猫は、昨日も獣医に言われたばかりですが、犬よりもよくわからない・治らない病気が多いとのこと。また犬よりも病態を隠すので、ワクチンや避妊手術などにより、予防できる病気くらいはせめて予防しておきたいものです。
避妊手術はしないと発情行動を引き起こすので、にんげんにとっても、猫ほんにんにとっても、大変なストレスになります。猫はストレスにたいへん弱いどうぶつなので、同じくストレス要因は可能なかぎり取り除いておきたいところです。
3)について。
ご自宅訪問とトライアル期間の設定は、以下のような重要な理由に基づくものです。
・先住猫さんやにんげんの里親さんとの相性を見るため
・虐待犯や約束を守ってくださらない方から猫を守るため
わたしも何度か、「マンションのセキュリティが厳しいので他人を入れられない」とか、「女性だけの生活なので他人をうちに入れるのが怖い」とか言われて、訪問を拒否されたことがありました。
こちらの事情を説明してなおも訪問をお願いすると、こうした方々からは たいてい返信が来なくなります。
また我が家のケースでは、直近の2度のトライアルでは、相性の問題で猫が戻ってきました。
お願いしたいことはいろいろあるのですが、まずはわたしが里親さんになっていたく際の必須条件であると考えている上記3点について、このあと数日かけてもう少し詳しく説明していきます