雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

捨猫

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あんずを見ていると、この猫は、お母さんと別れてひとりぼっちで寂しくなって、ガリガリにやせて痛くてつらい思いをして、本当はうさぎだったのに猫のふりをしてまで、私に拾われるための白黒の毛皮をかぶって、モモよりかなり控えめだけど同じ斑点柄までつけて、モモがいなくなっても私がやっていけるように、私のところへ来てくれたんだ、と感じます。

そばにいるのが当たり前ではないのに当たり前のように感じ、いることを前提として人生があり、いてくれることに感謝して、いてくれて幸せだなあと感じる。私の田舎暮らしや動物への執着というのは、人間が自然から切り離されて隔離された近未来社会の映画や漫画にあるような郷愁を、そういうものに感じているからではないかという気がします。


あんずにはよく、
「あんたがれーちゃんに拾われたのは、モモちゃんと同じ毛皮を着てたからなんだよ。モモちゃんにありがとうって言いなさい」
と言い聞かせてきました。最近は、あんずが私のために自ら選択して、わざわざこんな毛色で生まれてきてくれたのではないかと感じています。

モモも、痛く苦しい思いを我慢して、最後の一晩を、最後の一週間を、脚を切ってからの2か月を、骨折してからの3か月を、私のために生き延びてくれたんだと思います。亡くなるまでの2、3か月は、カナダに出張していた2週間をのぞけばほんの2か月半でしたが、短いものではありませんでした。
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