雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

子孫

モモには子孫がふたり、生き残っています。どん兵衛とアールです。
モモの遺骨を抱えて村に帰って来るとき、モモと同じ柄だったどん兵衛に会いに、嫁入り先に寄ってきました。

当時は実家住まいで主導権は私になく、他にどうしようもなかったのですが、この犬を他人にあげてしまったことは、今になっても後悔しています。久しぶりに見たどん兵衛は、相変わらず毛がボサボサで、かわいがられていないとは儀礼上言わないまでも、かまってもらっていないことは明らかでした。私とモモとで育てていれば、今頃外見も中身もモモそっくりの犬になっていたに違いありません。


モモは想像妊娠したことがあります。いつまでたっても生まれないので変だなと思って病院に連れていくと、おっぱいは張ってるけど妊娠してないよ、と言われました。

実家の二代目クリの生んだ自分そっくりの、しかし血のつながりのない仔犬を、自分の子どもだと思い込んだこともあります。クリとけんかしてその仔犬を勝ち取ると、本当の母親は育児放棄してしまい、仔犬のほうもモモがお母さんなんだと気づいて?しまい、親子関係が歪みました。モモが他人とのけんかに勝ったのは、後にも先にもこのときだけです。

驚くことにおっぱいが出るようになり、授乳しているのを引き離されて私の一人暮らしの家に帰ると、翌日モモは一日中仔犬を探して遠吠えしていたと、大家さんからの目撃情報がありました。妙なところで思い込みの激しい犬でした。


しかし彼女はその後子どもを成すことはなく、私の元にはモモとはまったく関係のない、モモそっくりの小さい猫だけが残りました。どん兵衛を誘拐して来ようかな、と考えないでもないですが、出張で実家に預ける段となれば私の所業がばれてしまうので、実行できずにいます。
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