雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

負目

モモは村に越して来て以来、常に家人のいた実家や大家さんのいた貸家での生活とは違ってひとりで過ごす時間が長くなり、いつも何かたりなさそうでした。大家さんにあげてきたほうがモモは幸せだったのではないかと思ったこともあったほどでした。胃液にやられて元気をなくしているのを見ると、たとえデブになって寿命が縮んでも、好きなものを好きなだけ食べさせたほうがいい人生なのではないかと思ったこともありました。

私のもとにカメラが導入された2004年以来の写真を見てみると、モモが笑っていたのは最初の2年間でした。村に来てからは、ひとりで留守番して待つ時間が長く、眠そうな表情が目立ちます。

引っ越す前はフリーターでしたし、3年前にはあんずも家族になって私はモモの独占物ではなくなったし、モモも歳をとって現に眠っている時間が長くなったし、可能なかぎり連れて出かけたし、私にも社会人としての生活や人間としての生活があるし、ないものねだりなのはわかっています。それでもこの2年間を振り返ったときの自責の念は、消えることはありません。

私の動物への思いというのは常に、こういう負い目に後押しされている側面があるように感じます。

私にはあんずもにんげんの友だちもいたけれど、モモには私しかいなかった。動物を飼うということは、だから本当は、自分の何かを犠牲にするつもりながければ駄目なことなんだと思います。

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