雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

雲隠

2月の祖母に続き、5月3日に祖父が亡くなりました。ゴールデンウイークの後半はもともと用事で実家に帰る予定でしたが、予定外に葬儀も加わりました。

実家には今や、モモが家を出た後にやってきた二代目クリ(血縁なし)が番を張っており、「他人のうち」でモモは居心地が悪そうで食欲もなくします。その思い込みと忙しさが気付くのを遅らせたのですが、モモは普段より具合が悪かったようです。

祖父の葬儀の朝早く、モモは息を引き取りました。
安らかな死とはいきませんでしたが、死んだ後の姿は本当に眠っているようでした。

モモは文字通り、私の腕の中で亡くなりました。両親ふたりを看取れなかった母が、モモは看取ってやる、とそばにいて汚れ物を手当てしてくれたりしたので、私はモモを抱くことに専念できました。

村にいれば病院にも行けたかもしれないとか、でも村にいたら病院で死なせたかもしれないとか、今はまだいろいろと胸に去来する思いがあります。ただ、じゅうぶんにお別れをしたと言えるだけのことはやりました。

亡くなった祖父はモモと同じく、脚を一本切断した人でした。
昨日はまさに涙の涸れる間もないほど泣きっぱなしだったので、葬儀の後、故人の血縁でない父方の親戚は誰一人わたしに声もかけられない有様でしたが、母方の親戚は朝から様子を見て事情を知っており、ちょっと笑い話にもなりました。かける言葉が見つからないとか、みんなモモの葬儀に来てくれたと思って、とも言われ、親戚の気遣いはありがたかったです。

モモは変な柄だったけど、飼い主以外の人たちからも大事にされた、性格美人のいい犬でした。
今日、白いお骨になって村に帰ってきました。

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