雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

良医

Sペットクリニックは、最初から印象のいい病院でした。

まず、夜でもやっていて、急患や時間外でも受け入れてくれる。私も職業柄、手当のない時間外労働や休日出勤の多い身ですが、獣医でこれをやってくれるところは実はあまりありません。実家のある仙台ならいまや夜中の救急病院があるけれど、村では夜9時までという診療時間だけでもどうしようもなくありがたい存在です。動物病院によくある昼から夕方にかけての、「電話しないでください」という休みもありません。

それから、犬が診察室でオシッコをもらしても、拭きはするけれども慌てて消毒したりしない。裸足で他人や自分のオシッコの上を散歩した動物が入ってくる部屋なのに、多くの動物病院では形ばかりの消毒をします。

犬を無意味に診察台の上にあげたままにしない。これだけでモモには大きなストレス低減です。現にモモはSペットクリニックでは、大騒ぎしたり何もしないうちからプルプル震えたりしません。

動物がその治療をどう感じるかを考慮に入れてくれる。体重や体温をはかるのが健康のバロメーターなのは理解できますが、犬がそれをピーピー泣くほど嫌がるなら、通常のルーティンからあえてはずしてくれます。この犬の性格ではこういう治療はやめたほうがいいでしょうと、動物のストレスをかなり優先順位の高いほうに置いてくれます。

受付の向こうで、院長のT先生の飼い犬らしいラブとチワワが遊んでいる。ラブは犬嫌いのモモとすら、入院中に仲よくなってくれました。同じ動物で具合の悪くない奴がいるところだと、患者は安心するようです。

無駄にたくさんの看護士を置いていない。費用は結局患者の飼い主に返ってくるからです。
再診料を毎回とらない。明朗会計。手術費用も安い(と思った)。

そして無料でガン相談室を開いている。この場合、重要なのは費用の問題ではなく、自分の動物がガンだと診断されて絶望的になっている飼い主への思いやりです。T先生は「ショックだったでしょう」と飼い主の私に気遣いを見せてくれたり、「頭いいですね」とモモをほめたりしてくれる、人間にとってもありがたい獣医なのです。

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