雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

食欲

M動物病院のS先生と考え方が合わないというのは、例えばこういうことです。

モモは4年ほど前に卵巣膿腫の手術をして以来、つまり避妊手術と一緒なわけですが、異様な食欲を見せ始めます。若い頃は発情期になると1週間ひとくちもエサを食べないときもあり、母がなぜか怒って「今日こそは喰ってもらう」と豪華な食事を用意したこともありましたが、のれんに腕押しぬかに釘、それでも元気で問題なし、と周囲に気を遣わせる犬でした。

それが手術以来、ハラが減ったと騒ぐだけでなく、必要以上の食べ物を与えないと、犬特有の強い胃散にやられて胃液を吐くほど苦しむのです。当時は大家さんが同じ敷地内の隣に住んでいて、私が仕事に出かけている間に大騒ぎが始まると大家さんが面倒見ついでに甘いものを与えてしまうので、最盛期には理想の2キロオーバーの11キロまで太ってしまいました。

その頃の病院のI先生は、吐かせると体力が落ちるからよくない、と言っていました。一方骨折の手術をしたS先生は、たとえ吐いても太るよりマシだ、という考えの持ち主でした。私としてはいずれもあまり納得がいかず、老犬の日常生活をそんなに規制しても仕方ないと考え始めたので、いまや10キロ未満をキープしているのにそれほど大騒ぎすることもあるまいと思っていました。

S先生はそれでは納得しません。毎回体重をはかって、二、三百グラム単位の増減をものすごく重要視します。
そうした言い争いの末にS先生は、野生の動物は飢餓状態が普通なんですよ、とのたまったのです。

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