雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

出張前夜

退院してしばらくは運動を控えるようにと言われましたが、モモは犬だし散歩好きです。老犬が外出したがっているのに医者のルールを押し付けることもあるまいと、我々は凍った道で滑ったりしないように細心の注意を払いながら、ぴょん跳ね散歩を敢行しました。

それが1週間経過して、今度は折れた脚をそろそろ使わせるように、と次のミッションが下ります。レントゲン検査では治って来ているし、坂を上るとか後ろの右足を持ち上げるとかして慣れさせないと、とS先生は言いました。

ずっと後になってわかったことですが、脚はまったく治ってなぞいなかったのです。骨折したままなのに診察台の上で右後ろ足を持ち上げられ、前足だけで踏ん張ってたモモ……ひどすぎる。
結局このときの手術は、まったくもって無駄で無意味なものでした。当時はそうするしか方法がなかったので仕方ありませんが、そのためにモモが払った苦痛とストレスの代償はかなりのものです。


回復の兆しが見られないモモを前に出張を断ろうという考えが浮かばなかったわけではありません。しかしくだんの仕事が私にまわってきた経緯には、先に決まっていた人が会議で却下され、部長から直々頼み込まれた、という事情がありました。これからもっと大変なことになって断る仕事が増えるかもしれないからここらで恩を売っておこう、とも思ったし、私は結局機上の人となります。

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