雑種の素晴らしき日々   ~村の猫部の村民日記~

主に猫の、保護活動と里親募集を個人で行っています。全員が元保護猫であるうちの猫ずの日常もたまにご紹介します。

私の犬

まず両親に電話をしたのは、なんだかんだ言っても私にとってのどうぶつの意味を一番よく知っているのはやはり両親だからですが、普段彼らは、特に父は、モモをとてもバカにしています。理由はずばり、モモが黒いからです。

彼らは犬は茶色でなくてはならない、百歩譲って白なら許す、と固い信念を持っているのです。

モモの母親のクリは茶色い犬でした。だからクリという名前になり、親がクリなのでモモはモモとなったわけですが(ついでに言うと、モモがモモなので拾った猫はあんずになりました)、実家で生まれた当初、モモはその毛色のゆえに埋められそうになったのでした。

私はそういうみすぼらしい動物にシンパシーを感じてしまう人間で、なんとかモモを飼ってくれる人を見つけようと、大学のBBSに掲示を出し、さらにモモの似顔絵入りのポスターを作って200枚もコピーして、学校中に張り出したのでした。即日学生部から呼び出しがかかり、出張中の指導教官にまで連絡がいきましたが、国立大の学生部の意地の悪さはつとに知られたことだったので、教授は口では困ったと言いながらもたいして問題視しておらず、当人に至ってはまったく問題視しませんでした。

2件ほど「だったら僕が飼いましょう」という申し出を工学部のお兄さん方からいただきましたが、どういう経緯を辿ったのか、モモは結局既成事実のように実家に残りました。憐れに思った私が毎晩抱いて寝ていたので、モモは実家初の、実家の犬ではなく「私の犬」となります。

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